【レビュー】「Untitled Goose Game ~いたずらガチョウがやって来た!」 泣きっ面にガチョウ、癒しの世界に突如として現れたイタズラガチョウ

出典元:House House

幼きあの頃‥「あの子の帽子をどこかに隠してみたい‥」「アイツのメガネを剥ぎ取りたい‥」「店のおばちゃんの目を盗んで‥」

そんないたずら心はなかっただろうか。

その幼き頃の欲求を満たす素晴らしいゲームが、オーストラリアのゲーム会社「House House」にて開発された「Untitled Goose Game ~いたずらガチョウがやって来た!」である。

愛嬌あるガチョウが訪れたイラスト調のほのぼのとした癒しの空間

本作の主人公はタイトルにもあるとおり、名も無い1羽のガチョウ

お尻をフリフリ、足をペタペタとさせてなんとも可愛らしい。街並みを歩いていくだけでも癒やされるほどの可愛らしさだ。

出典元:House House

この愛くるしいガチョウ以外にも農場で畑を耕すおじさんや、下町で小さなお店を経営するおばさん等が暮らしている世界が、ほのぼのしたイラスト調のグラフィックで描かれ、シンプルなピアノのメロディが添えられる。

一つの村が”癒やしの空間”として表現されており、なんとも心地が良い世界観だ。

やがて見えてくるガチョウの本性

ゲームを開始し、ガチョウの操作を確認しながら進んでいると、先に述べたせっせと畑を耕すおじさんが暮らす農場に到着する。

そして農場ですべきこと、「TODOリスト」が表示される。その驚くべきガチョウがすべきこととは‥

出典元:House House

「おじさんを濡らす」「おじさんからカギを盗む」「熊手を湖に落とす」などなど‥

そう、ガチョウがすべきこととはおじさんへの”ちょっとした”イタズラである。

 

この時点でプレイヤーはゲーム性の概要を把握するだろう。本作は、訪れた場所で様々ないたずらをこなし、進んでいくゲームだ。

癒やされている場合ではない。

シンプルな操作性とインタラクティブに富んだパズルへの導線

ゲーム性の肝となっているのは、インタラクティブに富んだ住民の様々なリアクションだ。

例えば、農場の外にある蛇口を調べると、水まきするスプリンクラーが作動する。たちまち辺りは水浸しになり、急いでおじさんが止めにやってくる。

この一連の動きを見た後に「TODOリスト」の一つに目を通すと、おのずとプレイヤーが解決の糸口を掴めるような導線がいくつも散りばめられているのが特徴だ。

 

ガチョウの操作は「鳴く」、「かがむ」、「物を咥える」といった至極シンプルで、アクション性を求められる事はない。

どんなプレイヤーでも触れられるものにどんどん触れて、住民の様々なリアクションを楽しむ事ができるだろう。

アクションの組み合わせやステルスアクションにより達成できる難題の達成感

ただし、お題の中にはこれらのアクションを組み合わせないと達成できない頭をひねるものもある。

ターゲット(住民)の動きに目を光らせ、影に身を潜ませながら観察し、ここぞとばかりにタイミング良く鳴き声を浴びせて、目標達成に繋がる状況を作り出す。

出典元:House House

そういったステルス要素とアクション性の融合により、難題を達成できた時の充実感はひとしおだ。

親しみのあるメリハリの効いたエリア構成、いたずらの動きにあわせた心地良いBGM

本作の世界は、複数のエリアで構成されており、農場や下町風の商店街、小洒落た飲食店など、どのエリアも特徴的で誰しもが親しみを持てる場所が表現されている。

そのため、かつて誰しもの頭によぎったであろう、倫理観によってセーブされてきたイタズラを、ガチョウになって思う存分再現する事ができるのだ。

複数のエリアは一つの世界として繋がっており、ロードに待たされる事なく、シームレスに楽しめるのも好印象だった。

 

また、いたずらの動きに合わせて、ピアノの少しスリリングで心地良いBGMが流れ出すのも、ゲームにメリハリが出てとても心地良い。

世界観とのギャップを楽しみながら、いたずらガチョウになって大いに暴れまわろう

本作は、可愛らしく癒しの世界観と、ガチョウになって大暴れする事により、少し暴力的な快楽を満たす事のできるようなゲーム性とのギャップが楽しめる良質なパズルアクション的ゲームだ。

様々な住民が平和に暮らすのどかな舞台で、時にはおじさんの帽子を盗み、時には少年を電話BOXに閉じ込め、時にはお店の石鹸を咥えながら店主のおばさんにスリリングに追われる。

かつての欲求を満たすべく次々にいたずらを仕掛け、「泣きっ面にガチョウ」な状況を作り出してみてはいかがだろうか。

出典元:House House

現在はSwitchとPC(EpicStore)で配信されており、価格も1980円とお手頃になっているので、少しでも興味を持った方はぜひ触れてみて欲しい。