インディーゲームの躍進によるゲーム業界の変化

かつてPCがメイン市場であったインディーゲームは、家庭用ゲーム機の市場でも目にする機会が大幅に増えました。

今回は、インディーゲームの躍進によるゲーム業界の変化について考えてみたいと思います。

インディーゲームとは?

インディーゲームとは、”Independent game”の略称で、個人や小規模の開発チーム、新規独立系企業、同人サークルなどによって作られたゲームタイトルの総称を指します。日本国内では、和製英語で「インディーズゲーム」とも呼ばれ、自作ゲームや同人ゲーム、フリーゲームもこれに該当します。

基本的に販売会社(パブリッシャー)との契約や流通ルートは持たず、ダウンロード販売で発表されるタイトルが多いのも特徴です。

インディーゲームの発展を導いたトリガーとは

昨今、インディーゲームは家庭用ゲーム機でも目にする機会が多くなり、大型タイトルにも匹敵する好調な売上をみせるタイトルも増えてきました。

ここまでインディーゲームの市場が発展することになったトリガーとして、以下の3つが挙げられると考えています。

  • Unityなどのフリーゲームエンジンによる開発の環境変化
  • クラウドファンディングやアーリーアクセスの資金援助による負担する開発費の低下
  • プラットフォーマーや各ゲームメディアによる広告の援助

Unityなどのフリーゲームエンジンによるゲーム開発の環境変化

ゲーム制作をするうえで必要な基本機能となる描画機能や物理演算機能、マルチプラットフォーム機能などを備えたゲームエンジン

現在、多くの開発者に普及している「Unity」や「Unreal Engine」は、基本的に無償で利用することができます。

出典元:ユニティ・テクノロジーズ

それぞれのゲームエンジンによる特徴はありますが、共通して頻繁にアップデートがなされ、日本語等の様々な言語に対応したり、より高機能で、より便利なものに日々進化を遂げています。また、利用者が増えたことでユーザ間の交流も頻繁に行われるようになり、新規ユーザーが必要な情報も手に入れやすくなった事で、開発参入への敷居も以前より低くなっています

フリーゲームエンジンはそれらの機能の品質や利便性が評価され、現在では個人開発者だけでなく、様々な大手ゲームメーカーでも利用されるようになりました。

クラウドファンディングやアーリーアクセスの資金援助による負担する開発費の低下

米国で2008年に創設された「Kickstarter」や「CAMPFIRE」をはじめとするクラウドファンディングは、インターネット経由で多数の人々から資金調達を行い、商品開発を行うネットサービスです。

出典元:Kickstarter

インターネットを通じて、自身のプロジェクトを公開することで、出資者を募り、資金提供を受けることができるため、期間内に目標金額を達成すれば自己資金がなくてもゲーム開発を遂行することができます。

また、アーリーアクセス(早期アクセス)と呼ばれる手法も誕生、開発段階でユーザーから資金援助を獲得できるほか、ユーザーテストによるフィードバックやアイディアの提供が得られる利点もあります。

プラットフォーマーや各ゲームメディアによる広告の援助

数年前までは、インディーゲームの主流となる市場はPCでしたが、昨今では、家庭用ゲーム機にも様々なタイトルがリリースされています。

ゲームメディアでも「インディーコーナー」などで特集が組まれるようになったり、任天堂のプラットフォームでも「ニンテンドーダイレクト」での紹介や「Indie World」というインディーゲームのみの番組が定期的に配信されたりと、プラットフォーマーによる広告の後押しもセールスに大きく影響していると考えられます。

参照:インディーワールド公式サイト

大型タイトルとは一味違ったインディーゲームならではの魅力

インディーゲームには、特有の様々な魅力があります。

ある種大衆向けになりやすい大型タイトルとは違い、独創的なアイディアや特定ジャンルに特化したゲーム性を持つものが多く、オールマイティ性には欠けるけれど、一部のユーザには深く刺さる、そんな開発者のこだわりを感じられる作品が多いのが特徴です。

開発コストも安価になりやすいため、ユーザーが低価格で購入できる事も魅力の一つですね。

参照:マインクラフト公式サイト

インディーゲームが日々リリースされる中で、「マインクラフト」や「Undertale」、最近では「Untitled Goose Game」など、世界的にヒットするタイトルが生まれています。

インディーゲームの躍進によるゲーム業界の変化

安価で魅力的なインディーゲームが、より手に取りやすくなった昨今のゲーム業界。

インディーゲームの躍進によって、大手ゲームメーカーは、作品に対する品質管理や価格設定をより慎重に行う必要があるでしょう。

また、日々のゲームエンジンやクラウドファンディングの進化によって、小規模・個人開発者はさらに増加することが予想されます。

それらが競合し合う事で、今後、あっと驚くアイディアを持ったインディーゲームの登場や、大手ゲームメーカーらしい大規模でクオリティの高い作品が生まれる事に期待しています。